葬儀は突然準備が必要になるケースも多く、費用面で不安を抱える方も少なくありません。将来の負担に備える方法として「互助会」がありますが、仕組みを十分に理解しないまま加入すると、想定外の費用が発生する可能性もあります。本記事では、互助会は本当に意味がないのか、利用するメリットや注意すべきデメリットについて詳しく解説します。
そもそも互助会とは?
互助会とは、正式には「冠婚葬祭互助会」と呼ばれる積立型のサービスです。毎月一定額の掛け金を積み立てることで、結婚式や葬儀、七五三などの冠婚葬祭を行う際に、契約内容に応じたサービスを受けられます。保険や共済と似た仕組みですが、積み立てた金額が現金で戻るのではなく、葬儀や結婚式などのサービスとして提供される点が大きな特徴です。
互助会が誕生した背景
互助会は昭和23年の戦後間もない時期に、相互扶助の精神をもとに誕生しました。少額の掛け金を会員同士で積み立て、冠婚葬祭で大きな費用が必要になった際に支え合うことを目的として発展した制度です。高度経済成長期には利用者が急増し、全国各地に互助会が運営する結婚式場や葬祭場が建設され、多くの人に利用されるようになりました。
「互助会は意味がない」といわれる理由
近年では、ライフスタイルや家族構成の変化に伴い、互助会に対する考え方も変わってきています。とくに、積み立てた金額に見合うサービスを受けられなかったという不満や、追加費用が発生したというトラブルが報告されることもあり「互助会は意味がない」と感じる人も少なくありません。
また、積立金だけでは希望する内容の葬儀を行えず、別途費用が必要になるケースもあります。
現代の葬儀とのミスマッチ
現在では、家族や親しい人だけで見送る家族葬を選択する人が増え、従来のような大規模な葬儀の需要は減少しています。そのため、大規模な葬儀を前提とした互助会のサービスが、現代のニーズと合わないケースも見られます。
互助会は長年多くの人に利用されてきた制度ですが、葬儀の形が多様化した現在では、自身や家族の希望に合ったサービス内容かどうかを十分に確認したうえで加入を検討することが重要です。
互助会のメリット
ここからは、互助会に加入するメリットを見ていきましょう。豪華な葬儀を比較的費用を抑えて行える
互助会では、毎月積み立てた掛け金に応じて葬儀サービスを利用できます。会員が共同で積み立てた資金をもとに設備や備品が整えられているため、一般的な利用よりも費用を抑えながら充実した内容の葬儀を行える場合があります。
豪華な葬儀を希望する方にとっては、事前に費用を準備できる点もメリットです。
会員限定の特典を利用できる
互助会の会員になると、葬儀や結婚式などの冠婚葬祭サービスを会員価格で利用できるほか、互助会によっては生活関連サービスなどの会員特典を受けられる場合があります。また、追加料金を支払うことで祭壇や料理などのサービス内容をグレードアップできるケースもあり、希望に合わせた内容を選択しやすい点も魅力です。
急な葬儀費用の負担を軽減できる
葬儀は突然必要になることが多く、まとまった費用を短期間で準備しなければならない場合があります。互助会では、あらかじめ掛け金を積み立てておくことで、急な出費による経済的な負担を軽減しやすくなります。計画的に葬儀費用を準備できることは、大きな安心材料といえるでしょう。
互助会のデメリット
最後に、互助会のデメリットについて詳しく解説します。積立金だけでは葬儀費用を賄えない場合がある
互助会では毎月掛け金を積み立てることで葬儀費用の負担を軽減できますが、積立金だけで希望する内容の葬儀を行えるとは限りません。基本プランでは祭壇や供花などの内容が最低限となることもあり、希望に合わせてサービスを追加すると追加料金が発生します。
その結果、当初の想定よりも費用が高額になるケースもあるため、積立金だけで十分と考えず、追加費用が必要になる可能性も考慮しておくことが大切です。
互助会が経営破綻するリスクがある
互助会は民間企業が運営しているため、経営状況によっては破綻する可能性があります。万が一経営破綻した場合でも、法律に基づく資金保全制度によって積立金の一部は保護されますが、積み立てた全額が返還されるわけではありません。
一般的には保全されている範囲内で返還されるため、契約前には運営会社の信頼性や経営状況を確認しておくことが重要です。
解約時には手数料が発生する
互助会を途中で解約する場合は、所定の解約手数料が差し引かれます。手数料は掛け金の支払い回数や契約内容によって異なり、会員募集や事務管理、会報誌の発行、積立金の保全などにかかる費用として設定されています。
そのため、契約後に解約すると積み立てた金額がそのまま戻るわけではない点に注意が必要です。